「謎の数学者」で検索してみてください。
アメリカ大学教員の日記
将来を嘱望された(かどうかは不明な)若手(?)数学者のブログ。アメリカの某大学でAssociate Professorなるポジションについています。数学者というあまり馴染みのない職業がどんなものなのか、ちょっとは分かるかも。あまり読者のことは考えずに書いているので、その点ご注意を。
2022年1月30日日曜日
2020年2月28日金曜日
2019年8月4日日曜日
当ブログ、YouTubeへ!!
皆さん、お久しぶりです。
2年近く放置した当ブログですが、ついに「YouTube化」することにしました!!
その挨拶動画が以下になります。これからはYouTubeで動画を上げていく予定ですので、チャンネル登録をお願いします。
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これにともない、当ブログの更新は基本的にストップします。
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2017年12月25日月曜日
テニュア(Tenure)の審査はどのように行われるか〜第5部〜
皆さん、ご無沙汰です。
約3カ月ほどブログを放置プレーしてしまいました。いい加減更新せねばと思ついに重い腰を上げることにしました。
そんな訳で、気が付いたらもう一年以上前から書き始めたテニュアの審査について続きを書こうと思います。
まず前回までの復習を簡単にすると、とりあえずテニュア審査に向けて以下の書類が揃えられる。
1.審査対象者の研究実績や教育、その他の活動内容をまとめたレポート
2.審査対象者のteaching letter
3.他大学の数学者からの推薦状
で、前回までにこれらの書類について詳しく書いてきたのだが、今回はこの後の話。
これらの書類が一通りそろったら、まずはじめに数学科内のテニュアを持つ教授および准教授にこれらの書類が配られ、目を通すようと指示が出される。そして、その数週間後ぐらいに、テニュアを持つ教授および准教授を集めた会議が行われ、書類の内容などに関して審議が行われる。
そして、その後数日後ぐらいにテニュアを出してもいいかどうかの「無記名投票」が行われる。現在ではこのような投票をネットで行われるのだが、ちょっと前までは専用の投票用紙が配られる、ちょっとした選挙のような様相を呈していた。
いずれにしても、この投票で3分の2以上の賛成が得られなければテニュアはもらえないことになっている。
ただ、この段階までくると、基本全員が賛成に投票するのだが、ごくまれに反対票を投じる人もいる。(ちなみに私の場合、1人だけ反対票を投じた人がいた。)
そして、この投票結果で3分の2以上の賛成が得られた場合は、それまでの全書類主び投票結果が数学科のさらにその上のCollege(日本でいうところの学部)の審査委員へ移されていくことになるのだ。
こうして、テニュア審査は数学科を離れ、大学の上層部へと委ねらていくことになる。
というわけで第6部でへと続く。
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2017年8月21日月曜日
皆既日食
皆さんお久しぶりです。
ところで、日本でも報道されているようですが、今日はアメリカの各地で皆既日食が見られました。皆既日食が見られたのは下の図の帯状の部分。
で、この帯をよ〜〜〜く見ると、なんと、な、なんと、私の家や大学のある街を見事に通過しているのである。
で、私の家でも、もろ皆既日食が見られた。
ちゃんとしたカメラがなかったから、よく見るこういう写真は取れなかったけど
スマホでとってみたらこんな写真がとれた
なんだかよくわからん。まぁ、スマホだとこの程度。
ちなみに、こっちは、皆既日食になるちょっと前の写真。上のと比べると確かに違いが分かる。
でも、何よりも驚いたのは本当に辺りが暗くなったこと。私の家の裏庭の写真。午後1時ちょっと過ぎぐらいで、夕暮れ時みたいになった。
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2017年6月12日月曜日
AMS Centennial Fellowship
皆さん、ご無沙汰です。
約3ヶ月ぶりのブログです。
しかも、久しぶりの登場で単なる自慢話になります。
この度、AMS(アメリカ数学会)からCentennial Fellowshipなる賞を受賞しました。AMSのホームページでも大々的(?)に報じられています。
http://www.ams.org/news?news_id=3502
名前の示すとおりAMS創設100目にその記念に作られた賞で、Ph.Dを修得してから3年から12年以内のいわば「若手」数学者を対象とした賞で「1年間まとまった給料をやるから、どこか別の大学や研究所に出向いて修行して来なさい」的な感じの賞です。ちなみに私は今年が最後のチャンスであったため、滑り込みセーフでもらえました。
毎年、最低一人で多い年では数名のに与えられる結構prestigiousな賞で、何人が受賞するかは、その年のAMSのふところ状況により、今年は私だけとのこと。
ちなみに過去の受賞者はウィキペディアにも掲載されています。
https://en.wikipedia.org/wiki/AMS_Centennial_Fellowship
各年の受賞者数はAMSのふところによるって書いたけど、これを見るとかなりアメリカの経済状態を反映しているようにも思える。70年代はそこそこ悪くなく、80年代に入りアメリカが不況に突入するとそれに合わせて受賞者数も減り、90年代に入り再び持ち直し、2000年前後でピークを迎えるも、その後再び減り始め、リーマンショック以降は一昨年を除いて受賞者は毎年一人だけ。
さらにちなみに、私が日本人初受賞っぽい。
ところで、過去の受賞者の中には現在数学者としてかなり名を馳せてる人も多くいて、私なんかがもらっちゃっていいんだろうか?とも思ったりもするが、まぁ、あまり気にしないでおくことにしよう。
というわけで、来年度(今年の9月から)はシンガポールに武者修行に行くことになりました。
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しかも、久しぶりの登場で単なる自慢話になります。
この度、AMS(アメリカ数学会)からCentennial Fellowshipなる賞を受賞しました。AMSのホームページでも大々的(?)に報じられています。
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名前の示すとおりAMS創設100目にその記念に作られた賞で、Ph.Dを修得してから3年から12年以内のいわば「若手」数学者を対象とした賞で「1年間まとまった給料をやるから、どこか別の大学や研究所に出向いて修行して来なさい」的な感じの賞です。ちなみに私は今年が最後のチャンスであったため、滑り込みセーフでもらえました。
毎年、最低一人で多い年では数名のに与えられる結構prestigiousな賞で、何人が受賞するかは、その年のAMSのふところ状況により、今年は私だけとのこと。
ちなみに過去の受賞者はウィキペディアにも掲載されています。
https://en.wikipedia.org/wiki/AMS_Centennial_Fellowship
各年の受賞者数はAMSのふところによるって書いたけど、これを見るとかなりアメリカの経済状態を反映しているようにも思える。70年代はそこそこ悪くなく、80年代に入りアメリカが不況に突入するとそれに合わせて受賞者数も減り、90年代に入り再び持ち直し、2000年前後でピークを迎えるも、その後再び減り始め、リーマンショック以降は一昨年を除いて受賞者は毎年一人だけ。
さらにちなみに、私が日本人初受賞っぽい。
ところで、過去の受賞者の中には現在数学者としてかなり名を馳せてる人も多くいて、私なんかがもらっちゃっていいんだろうか?とも思ったりもするが、まぁ、あまり気にしないでおくことにしよう。
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2017年3月18日土曜日
テニュア(Tenure)の審査はどのように行われるか〜第4部〜
約4ヶ月ぶりにブログ再開。
というわけで、テニュア審査編の第4回目。
まずは前回の復習。前回書いたように、審査委員会が基本的に以下の3点を作成する。
1.審査対象者の研究実績や教育、その他の活動内容をまとめたレポート
2.審査対象者のteaching letter
3.他大学の数学者からの推薦状
で、前回は1と2について書いたが、今回は3について。
ここにあるように、他大学の数学者からの推薦状が必要となるのだが、これに関しては一定のルールがある。
ルール1:誰に推薦状を書いてもらうかは基本的に審査委員会が決定し、審査委員が推薦者に直接依頼する。
ルール2:誰が推薦状を書いたかは、審査対象者には最後まで通知されない。
ルール3:公平を期すために、審査対象者に近い人は推薦状を書いてはいけ無い。例えば、審査対象者の大学院時代の指導教官、共同研究者、ポスドク時代のsuperviser、かつての同僚、といった人たちは推薦状を書けない。
ルール4:推薦状の数に決まりは無いが、だいたい6〜10通ぐらいが標準てきである
ルール5:そのうちの数通はアメリカ国外からであることが望ましい。
ルール6:基本的に、それになりのレベルの大学で最低でもFull Professor(数学者への道の第6ラウンド)の地位を得ている人。
とまぁ、そんな感じなのだが、もう少し詳しく書くこと、以下の感じになる。
基本的にはまず、審査対象者が推薦状を書いてくれそうな人を何人かリストアップして、その内の何人かと、そのリスト外の何人かに審査委員会が直接推薦状を依頼して最終的に誰が推薦状を書くかを決定する。
私の場合はまず私が8人ほどの上の条件を満たす数学者のリストを提出して、審査委員会がそのうちの4人に依頼をして、この8人以外からさらに4人に依頼し、合計8人が推薦状を書いたとのこと。
「とのこと」と書いたのは、ルール2にあるように誰が過推薦状を書いたかは、私には知らされていないからである。ただ、8人というのは知らされたが。
といっても、数学者の世界とういのは研究レベルではかなり狭い世界で、まぁ、だいたい誰が書いたかはある程度の予測はできたりもするのではあるが。
ちなみに、推薦状を書く側にとっては、実はこのような依頼を受けるのはそれなりに名誉なことでもあったりもするのだが、このことは別の機会にもう少し詳しく書くことにする。で、さらにちなみに、かなりの大数学者(例えば数学者への道で最終ラウンドまでたどり着いたような人)ともなると、毎年のようにこのような推薦状の依頼が結構な数舞い込んでくるとになるらしい。
話がすこしそれたが、上のルールで特質すべきはルール3だと思う。ここにあるように「身内の人間」は除外される決まりなのである。ちなみにアメリカの大学では推薦状はいろいろな場面で必要になるのだが、テニュア審査以前のレベルではこのようなルールは基本的に存在しないのだが、テニュア審査以降はこのルールが採用される習わしになっている。
まぁ、そんな感じで推薦状が集められ、テニュア審査に必要なすべての書類が揃うことになる。
審査委員会が結成されてから、これらすべての書類が揃うまで、だいたい1年ぐらいかかることになる。
というわけで、第5部へと続く。
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というわけで、テニュア審査編の第4回目。
まずは前回の復習。前回書いたように、審査委員会が基本的に以下の3点を作成する。
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2.審査対象者のteaching letter
3.他大学の数学者からの推薦状
で、前回は1と2について書いたが、今回は3について。
ここにあるように、他大学の数学者からの推薦状が必要となるのだが、これに関しては一定のルールがある。
ルール1:誰に推薦状を書いてもらうかは基本的に審査委員会が決定し、審査委員が推薦者に直接依頼する。
ルール2:誰が推薦状を書いたかは、審査対象者には最後まで通知されない。
ルール3:公平を期すために、審査対象者に近い人は推薦状を書いてはいけ無い。例えば、審査対象者の大学院時代の指導教官、共同研究者、ポスドク時代のsuperviser、かつての同僚、といった人たちは推薦状を書けない。
ルール4:推薦状の数に決まりは無いが、だいたい6〜10通ぐらいが標準てきである
ルール5:そのうちの数通はアメリカ国外からであることが望ましい。
ルール6:基本的に、それになりのレベルの大学で最低でもFull Professor(数学者への道の第6ラウンド)の地位を得ている人。
とまぁ、そんな感じなのだが、もう少し詳しく書くこと、以下の感じになる。
基本的にはまず、審査対象者が推薦状を書いてくれそうな人を何人かリストアップして、その内の何人かと、そのリスト外の何人かに審査委員会が直接推薦状を依頼して最終的に誰が推薦状を書くかを決定する。
私の場合はまず私が8人ほどの上の条件を満たす数学者のリストを提出して、審査委員会がそのうちの4人に依頼をして、この8人以外からさらに4人に依頼し、合計8人が推薦状を書いたとのこと。
「とのこと」と書いたのは、ルール2にあるように誰が過推薦状を書いたかは、私には知らされていないからである。ただ、8人というのは知らされたが。
といっても、数学者の世界とういのは研究レベルではかなり狭い世界で、まぁ、だいたい誰が書いたかはある程度の予測はできたりもするのではあるが。
ちなみに、推薦状を書く側にとっては、実はこのような依頼を受けるのはそれなりに名誉なことでもあったりもするのだが、このことは別の機会にもう少し詳しく書くことにする。で、さらにちなみに、かなりの大数学者(例えば数学者への道で最終ラウンドまでたどり着いたような人)ともなると、毎年のようにこのような推薦状の依頼が結構な数舞い込んでくるとになるらしい。
話がすこしそれたが、上のルールで特質すべきはルール3だと思う。ここにあるように「身内の人間」は除外される決まりなのである。ちなみにアメリカの大学では推薦状はいろいろな場面で必要になるのだが、テニュア審査以前のレベルではこのようなルールは基本的に存在しないのだが、テニュア審査以降はこのルールが採用される習わしになっている。
まぁ、そんな感じで推薦状が集められ、テニュア審査に必要なすべての書類が揃うことになる。
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