2014年5月30日金曜日

共著とは〜STAP細胞論文に思う事その4〜

一ヶ月以上間が空いてしまった。今学期も無事終了し、その後はひたすら論文を書いていました。

ところで論文と言えばSTAP論文?
って、この話題はもうかなり沈静化しているのだろうか?

いずれにしても、この件に関して言いたい事(書きたい事)はまだあるのだが、今回は「共著とは」について書いてみる事にする。

現代においては、多くの分野では論文を「共著」という形で執筆することが一般的になっている。ガリレオやニュートンの時代ならまだしも、現代では自然科学は言うまでもなく、その他の分野であっても、学問が高度に発展しており、たった一人だけで研究をし論文を発表することが極めて困難になっているからである。

数学のような学問は自然科学とは異なり(学問の性質上)ある程度は一人だけでも研究できるため共著にならないsingle authorの場合もあるのだが、やはり共著も多数ある。私の論文も約半数は共著である。

そして、共著者に名を連ねるという事はどういうことか?

それは

1.論文に書かれた研究結果の功績の一部が自分のものになる。
2.論文の責任を負う。

ということである。

そして多くの分野では、この「功績と責任」の大きさに応じて、第一著者、第二著者、などといった共著者の「順位」みたいのが決まったりする。

ところで話はちょっと逸れるが、数学ではこのような「共著者の順位」みたいなものは存在せず、共著者は全員、名字のアルファベット順に表記されることになっている。つまり、共著者全員に同等の「功績と責任」が振り分けられるのである。

今回のSTAP論文も共著論文である。数学ではないため第一著者の小保方さんに一番多くの「功績と責任」が与えられるのだが、その全てが与えられる訳ではない。

しかし、これまでの事件の流れを見ると他の共著者は責任の全てを小保方さんに押し付けている。

共著者に名を連ね功績の一部はいただく、でも責任は一切負わない、というのであれば、それはもはや共著ではなく単なる詐欺である。こういう人達は今すぐ学問の世界から足を洗うべきである。



ブログランキングに登録しています。 
ここをクリックするとこのブログに票が入るので 
みなさん、清き一票を。
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
人気ブログランキング

2 件のコメント:

あずぴか さんのコメント...

新しいシリーズになりそうだねぇ、論文問題。(^ ^)今のところ日本では小保方さんが別の論文の取り下げを了承したとかしないとか。もはやSTAP細胞の有無を確認するとかの話はどうなっちゃったんだろうね〜(。-_-。)
責任を負えない(というより負う覚悟のない)人には論文や研究に関わるべきではないだろうし、一般的な仕事でもそんな人いて欲しくないな〜。
理研は国との関係でお墨付きをもらえる予定だったから無理しても論文発表して功績をあげたかったんだろうけど…。その結果傷つく人がいっぱい出ちゃったし。お金や権威に評価されない世の中になればいいなぁ!o(^▽^)o

ダメダメ元学生 さんのコメント...

「共著」ということの意味を改めて考えさせられます。

第1著者にとっては、書いた事、やってきたこと(研究)に責任と自信を持ち、共著者の顔に泥を塗らないようにということも含めて論文に不備を出さないように努める義務がある。不正は論外。

共著者にとっては、その論文に何かしらの関与をした・・・それは、データの解析であったり、実験の補助であったり、実験手法の指導や助言であったり・・・何らかの功績がその論文の中にあり、同時に研究に関わったという責任を生じる。

そのように私は考えております。

実験は丸投げ、データ・論文は斜め読み、
共著名はしっかり記載。
まさかそんなことを(特に権威のある)先生方はしていませんよね?

大学の場合、学生が実験(研究活動)の主体となっていて、先生が指導しているということも多々あると思います。
20そこそこ、まもなく社会人、
学生には自力でやって、自分で考えて、
自ら成長してもらわなければ困りますし、
大学教員には学生を育成する役割
を担っていると思いますが、
同時に、指導によっては
学生が何かしらの不正をしてしまう
恐れもはらんでいると思います。
例えば、手先が不器用な学生がいて、
しょっちゅうミスをする。
一方、先生は常に自室に居て、
四苦八苦して実験している姿を見ておらず、
学生が持ってくるデータを見て
怒鳴りちらすようなことしかしない・・・。
そんな中でぶきっちょ学生が
不器用故にダメダメなデータを
持って行っては
何時間もお説教・・・となれば、
だんだん言葉を濁そうとすることは
自明かと思います。
学生にとっては恐怖でしかないですから。
その先は、何か事件を起こすかも
しれません。

今回のSTAP問題のみならず、
様々な所で同様の問題を引き起こす
可能性を孕んでいる。
私はそう考えています。

長文・乱文すみません。