2010年12月16日木曜日

車の充電器

つい最近、Purdueキャンパス内の駐車スペースにこんなものが登場した。


Charging Stationって書いてあるから分かるように(?)、なんとこれは電気自動車用の充電器なのだ。最近、GM(だったかなぁ~)との提携で、Purdueがその実験場に選ばれたらしい。


近くから見るとこんな感じ。

でも、お金とかカードとかを入れる場所が見当たらないんだけど、無料なのかなぁ~?

試しに、手にとってはずしてみた。


こういうのが一般的になるのにはあと何年ぐらいかかるんだろうか?


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2010年12月12日日曜日

日米大学比較~大学院レベルの授業の履修

日米大学比較シリーズ、今回は前回書いた授業履修システムに関する記事の補足。

前回書いたように、日本において各学生がどの授業を履修できるかはその学生の学部学科と学年に決定されるのに対し、アメリカでは各授業のprerequisiteさえ満たせば基本的に専攻分野や学年などに関係なく授業の履修が可能になる。

つまりその理屈で言うと、アメリカでは学部生が大学院レベルの授業を履修することだって可能になるのだ。日本の大学ではこれは当然のように不可能である。

専攻分野選びに関して、「まずやりたい事を決める」のではなく「色々な事をやりながら、徐々に自分の専門を絞っていく」というのがアメリカ流であると書いた。

が、それでも大学入学した当初から、例えば

「俺は数学にしか興味がない!!数学一筋で行く!!」

って思っている人だっているであろう。が、実はこういうタイプの人にもアメリカのシステムは実に優れているのだ。

つまり、prerequisiteさえ満たせば基本的にどんなレベルの授業でも履修出来てしまうため、例えば「自分には数学が一番」と分かっている学生なら、数学の授業をガンガン履修していき、学部の時から大学院の授業を履修することも十分に可能なのだ。

実際、私の現在いるPurdueの数学科などで優秀な学部生は大体、学部の最後の年は大学院の授業を履修したりしている。

例えば、ちょうど一年前に私が担当した線形代数の二学期目の授業で一番優秀だった学生は、前学期から大学院レベルの授業を履修しており、現在は大学院に出願中である。

基本的に彼のようにPurdueぐらいのレベルの大学で優秀だった学生は学部の時に大学院レベルの授業をかなりのところまで履修して、大学院はハーバード大学やプリントン大学や、そこまでは無理でもそれに準ずるようなトップレベルの大学に進んだりすることになるのである。


と言っても、こういう人が必ずしも数学者として成功するとも限らないし(参照記事1)、またあまりにも「数学一筋」だと、あるとき突然「数学以外の事も...」という思いに取りつかれるかもしれない(参照記事2)ので、これが必ずしも良いとも思わないのではあるが、それはまた別の話である。


話を戻すが、このような理由のため、アメリカの大学で数学が好きな人はどんどん学部時代にかなりハイレベルな数学を学んだりもする。

日本人は「アメリカの大学での数学のレベルは低い」と勝手に思ってるふしがあるように思えるのだが、トップレベルの私立大学の大学院にはこのように、学部の時点で大学院レベルの授業を履修した学生が集まったりするので、そういう点では「アメリカの数学のレベルは低い」というのは憶測を交えた単なるまやかしに過ぎないのだが、このことままた別の機会に詳しく書くことにする。


そして、もちろんこのことは数学以外の分野にも当てはまる。


つまり、アメリカの制度は先に進みたい人はどんどん先に進む事も出来るという点においても、日本よりも優れていると断言できる。



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2010年12月7日火曜日

日米大学比較~授業履修システム

前回、日本とアメリカの大きな違いとして、アメリカでは専攻分野を変更する事が可能である点を挙げたが、これから数回に渡り、このことに関してもう少し具体的に書いていこうを思う。


今回は授業履修に関して。


日本の場合

日本の大学において、どの学生がどの授業を履修できるかを決定するのは所属学科と学年である。

基本的に××学部××学科×年生用の授業といいったある種の「枠」があり、その中で履修する授業を選ぶシステムになっている。

つまり「学科」とうい横方向の枠と、「学年」という縦方向の枠。この二つの枠の中で、かなり不自由な授業履修をしなければならないのだ。

もちろん、各大学や同じ大学でも各学部学科によって、この「枠」の自由度というものがある程度は存在するのではあるが。

例えば、××学部の全学科共通科目のようなものもあったり、1、2年生共通科目とか3、4年共通科目、みたいなものもあったりするのだが、どの授業の履修が許されるかは所属学科と学年によって決定されるという点に変わりはないのだ。


そして、いわゆる日本の文科系の場合の方がこのような自由度が大きいような感じである。そして、最もこの自由度が無いのが医学部と工学部である。

そして、この「(ある程度の自由度はある)枠」を越えたところでの授業履修はまず不可能である。いわゆる「他学科履修」みたいのが可能な場合もあるのだが、かなり限定的であり、「学科」よりもさらに大きな区分である「学部」を越えた範囲での履修となるとさらに難しくなる。

例えば、英文学科の学生が数学科の授業を履修することなど100%不可能と思える。

そう、日本の大学では専門分野を変更する事が不可能なだけでなく、他分野の授業を履修することすら不可能に近いのだ。

そして、年度初め(つまり四月の初め)にその年の履修届けを出す形になる。



アメリカの場合

アメリカの大学において、誰がどの授業の履修を許されるかは、学年や各学生の学科(専攻分野)とほぼ関係のない「prerequisite制」とでも呼ばれるシステムになっている。

それを説明するために、まずアメリカの大学では、各授業にはcourse number(授業番号)と呼ばれるものが付けられている。例えば私が来学期教える授業の一つは線形代数の二学期目の授業なのだが

MA 353  Linear Algebra II with applications

みたいな感じある。初めのMAはmathの略で要するに数学という意味。そして、その後の353というのがその授業のレベルを表す。番号の振り方は大学によって結構異なるのだが、基本的には番号が大きければレベルの高い授業と言う意味になる。

Purdue大学では0~200番代の番号が振られた授業がいわゆる基礎科目のようなもので、300~400番代が学部レベルの専門科目。500~600番代が大学院レベルの授業になっている。

もちろん、数学以外でも同様で、例えば哲学科の近代哲学史の授業は

PHIL 303  History of Modern Philosophy

みたいな感じである。もちろん、PHILはPhilosophyの略。



で、各授業にはその授業を履修できるための必要条件とでも呼べるようなものがある。これがprerequisiteと呼ばれているものである。

例えば、上に挙げたMA 353のprerequisiteは

MA 265 with grade C- or better, or MA 351 with grade C- or better

とある。つまり、MA 265かMA 351(どちらも線形代数の最初の授業)でCマイナスかそれよりも良い成績を取っていること、という意味。

そして、MA 265とMA 351には、さらにそれぞれにprerequisiteが決められている。


また、PHIL 303のprerequisiteはなんと


prerequisite無し!!


である。


そして、基本的にこのprerequisiteさえ満たせば(学費さえ払えば)各学生の専攻分野や学年などには一切関係なく誰でも履修出来てしまうのである。もちろん理系・文系なんていう分類も存在しないのだ。


つまり、MA 353であればMA 265かMA 351でC-以上の成績を取っていれば、それだけで履修できる事になり、さらにPHIL 303はprerequisiteが無いためpurdueの学生であれば誰でも履修出来てしまうのだ。


基本的にこのprerequisiteというのは学生がその授業についていけるかどうかを決定するためのものであり、例えばMA 353の授業内容はMA 265かMA 351でカバーされる内容をベースとするものになるので、この二つのどちらかで最低限の成績を取っているいる事が要求されており、哲学のような学問は数学とは異なりあまり「積み重ね」が要求されず、例えばPHIL 303は特に別の授業の内容をベースにする訳でもないので、prerequisiteが無いのである。



そして、アメリカの大学では毎学期履修届けを提出するシステムになっている。そう、毎学期、自分の取りたい授業や取らなければいけない授業をprerequisiteを満たす授業の中から履修する感じになる。


とにかく、こんな感じで日本とは比較にならないほどに自由に好きな授業を履修できるのだ。


でも、そんなシステムで「人気の分野に学生が集中しすぎたりしないのか?」と思う人もいると思うのだが、この辺の事はまた別の機会にでも書こうと思うのだが、意外とその辺は問題にならずに上手く回っている、というのがとりあえずの結論である




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2010年12月2日木曜日

日米大学比較~専攻分野選び

ちょっとだけ久しぶり(?)に日米大学比較。今回は専攻分野選びについて。

このことは、私が思う(アメリカの大学と比べて)日本の大学の最大の欠点というか欠陥でもある。そのため、ある程度の回数に分けて書こうと思うのだが、今回はとりあえず大まかな点を書くことにする。

日本の場合

日本の大学では(一部の例外的な大学を除いて)基本的に専門分野は大学入試の時に決めるもの。多くの場合は、希望の学部と学科を願書提出の際に決める必要がある。そして、大学入試自体が学部ごと(大学によっては学部だけでなく学科ごと)に入学試験が異なっている場合もある。

基本的に大学を受験するというよりは、希望の学科を受験する、といった感じになる。

そして最も重要なのは、基本的に入学後は専攻分野を変更できない、という点である。

日本での感覚では「そんなの当たり前じゃん」と思うかもしれないが、この事を(日本の事情を知らない)アメリカ人に話すと、とんでもなく驚かれる。



何故かと言えば、



アメリカの場合

アメリカの大学では基本的に専攻分野を出願時には決める必要がないのである。別に決めても構わないが、通常は大学に入学してから専攻分野を決めれば良いのである。

そう、大学に入学していくつか、色々な分野の授業を履修しながら、自分の好きな分野を専攻分野(major)として選ぶようなシステムになっている。

さらに、一度専門分野を決めた後も「やっぱ他の分野がいいかなぁ~」と感じたら、分野を変更することも全然オッケー。

例えば以前、私がUPennにいた時、学部(Undergraduate)のAdmission Office(入学審査科って訳すの?)の人の話を聞く機会があったのだが、UPennに入学してくる学生の訳半数は入学時には専攻分野は決まっておらず、残りの半数の多くも結局は入学後に別の分野に専攻を変える、とのこと。



そう、結局ほとんどの学生が、何がやりたいか分からずに大学に入学するのだ。



そして、それで良いのである!!



基本的な発想として、

「まずやりたい事を決める」

のではなく

「色々な事をやりながら、徐々に自分の専門を絞っていく」

というのがアメリカ流なのだ。


でも、日本でも結局ほとんどの学生が大学で何が学べるのか分からずに大学に入ってくるように私には思える。アメリカとの違いは、日本の場合、出願する時に専門を決める必要があり、入学後はそれを変更することもまともに出来ないとこにある。


これこそがアメリカと比べた時の日本の大学の最大のdownsideと思っている。


日本人は良く、


「まず初めにやりたい事を決めて、目的を持ち、ベクトルを定める。そうでなければ駄目だ!」


みたいな事を言いますが、個人的にはこのような根拠のない「日本人的精神論」のようなものが現在の不自由な制度を作ってしまっているようにも思える。


アメリカでは、人生のベクトルは、その時の状況や個人の興味関心の変化に応じて、段階を追って徐々に定めて行くものなのである。


このような発想の違いは実は学部だけでなく、大学院にも言えるように思える。もちろん大学院はアメリカでも初めに分野を決める必要がある。数学なら数学科に出願しなければならない。でも「数学の中で、どの分野?」という話になると、別にそこまで細かく決める必要は全くなく、大学院に入ってから、数学の中でも色々な分野の授業を履修して、段階を追って数学のどの分野に進むかを決めるものなのである。

例えば私は現在、保型表現論という分野を専門にしているのだが、UPennの大学院に進んだ時にはそんな分野が存在する事すら知らなかったほどである。でも、それで良いのである。


結局、私が思うに、重要なのは

「まず、何がやりたいか」

ではなく

「色々な事をやりながら、何をやりたいかを決めていく」

という姿勢で、アメリカの大学(院)の制度はそのような発想に適したシステムになっているのだ。


でも、日本人留学生の中にもこの違いがいまいち分かっていない人とかいたりして、相変わらず上に上げたような日本人的精神論で行動してしまう人とかもいたりするのだが、そんな日本人を見かけたりすると、せっかくアメリカのflexibleなシステムがあるのに、それを生かそうとしていないのは、もったいないなぁ~、とも思ったりする。



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2010年12月1日水曜日

初雪

今日、雪が降った。
多分これが初雪?

ちょっとだけ積もった。


 
この写真はiPhoneのカメラで撮った。

いよいよ本格的に冬に突入するようだ。



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