2015年9月22日火曜日

数学を去って行く人達

お久しぶりです。

いろいろと忙しくブログをさぼっていたら、気がついたら4ヶ月ぶりのブログになってしまった。

今回は久々に「数学を去って行く人達シリーズ」

以前にもこの人とかこの人のような優秀な人物が数学の世界を去って行った例を書いたことがあったけれど、つい最近、また天才的な頭脳を持った人物が数学を去って行った。

もう、かれこれ15年近く前、私がUPennのPh.Dプログラムに進んだ一番最初の年のこと。私のいた大学院では基本的に一年目の学生は(特別な許可でもないかぎり)誰もが履修しなければならない代数学の授業があった。難易度はかなり高めで、なによりも毎週出される宿題の量と難しさは半端なかった。

で、この授業の担当教授のお手伝いで、このゲキムズの宿題の模範解答を作成していた学生がいた。ここではMとしておこう。

そして、このMはこの時なんと、な、な、ななんと、若干19歳の学部生だったのである。

そう、19歳の少年が大学院生が受ける授業の宿題の模範解答を作成していたのだ。

私自身もこれにはさすがに度肝を抜かれたというか、その時分は「こういう人が将来フィールズ賞とかとったりもするのかなぁ」などと思ったりもしたほどである。

そんな天才数学少年Mは、当然のように某名門私立大学の大学院へ進み、某フィールズ賞受賞者の指導のもとPh.Dを取得した。

さらに、その後2年間を同大学にポスドクとして残り研究を続けた。ちなみに、以前に書いたようにPh.Dを取った大学にポスドクとしてさらに残ることは通常は許されていないのだが、Mの場合は指導教官(フィールズ賞数学者)の極めて強い推薦があり、特例が許されたのだ。

そして、その後、某名門大学でTenure Trackのポジションを得る。

が、そこでなぜか失速。

実際、Mの研究分野は私の分野と近いため、私の目から見ても、なんかちょっと失速しかかってるのは感じていたのではあるが。ここ数年特に。

そしてついに前年度、Mは数学の世界を去る決意をし、現在ではニューヨークにある某民間企業で職を得たとのこと。

ちなみに、彼の事が私の耳に入ってきたのはつい先日のことであった。この知らせを聞いいたときの私の反応は「まさかMが?」というのと「ついに来たか!」という二つの矛盾した感情が入り乱れていた。

やはり数学者への道は長く険しいものであり、その道中、誰がどう出るかなど誰にも分からないものなのである。



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2015年5月24日日曜日

なんとか、三冠達成。

みなさん、こんちは。

ところで、自然科学で有名な論文ジャーナルといえば、STAP細胞事件で話題となったNatureとか、それ以外にはScienceとかCellとかがあるけれど、数学で3大論文ジャーナルといえば

Annals of Mathematics、通称Annals、米国プリンストン大学発行

Journal of the American Mathematical Society、通称JAMS、アメリカ数学会(AMS)発行

Inventiones Mathematicae、通称Inventiones、ドイツSpringer -Verlag発行


もしこれらの雑誌のどれか一つに論文を発表できれば、数学者として相当の功績であるのは言うまでもなく、誰かがこれらの雑誌に論文を発表したと聞けば「おおっ!」って感じになるのも事実である。

もう少し具体的な例を出すとすれば、もしこの3つのうちのどれか一つに論文を発表すれば、100%とまでは言わないがかなりの高確率でそこそこの大学でTenure-trackのポジション(数学者への道の第4ラウンド)を得る事ができるぐらいだと思う。

もちろん論文の価値は雑誌で決まる訳ではないのがだ、それでもかなりの程度、論文の質はどの雑誌に発表されたかで評価されるのも事実であり、実際、過去数十年間に発表された重要な論文の大部分はやはりこれらの雑誌に発表されている。

で、なんと!

このたび、私の論文の一つがJAMSに受理され、それ以前にAnnalsとInventionesに一本ずつ論文を発表した事があるため、これをもちまして「三冠達成」となりました。(共著ではありますが。)

Ph.Dを取得してから約9年。なんとかここまで辿り着いた感じがします。

といっても数学者への道はまだまだ続く。こんな程度で満足してる訳にもいかないのだが、それでも、とりあえず数学者としてある程度「型がついてきた」感じがしなくもない気がする。



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2015年5月10日日曜日

数学者への道〜最近思う事〜

「数学者への道」シリーズ(?)のようなもの。

だいぶ以前に書いたけど、私が思うに数学者の道は

30代...若手
40代...中堅
50代...ベエラン
60代...その道の匠
70代...数学神

である。

これを書いたのは今から5年ほど前で、その時私自身は30代のポスドクだった。本当に「若手」だった。

あれから時が流れ年齢も40代に突入した。

で、最近自分自身に思う事。それは自分で書いたように本当に私自身も「若手」などではなく「中堅」になってきたのでは?ということである。

そう、明らかに数学者としての自分の状況がここ最近変わってきているのが実感として分かるのである。

単純に研究成果が増えてきたとか、そいうった問題だけではなく、仕事の内容が明らかに変わってきているのである。

例えばPurdueでポスドクをやっていた時などは基本的には授業をこなせばあとは好きな研究だけをやってれば良かった。が、最近はそうでも無くなってきたのである。

具体的にはと言えば、最近はかなり論文や研究費申請書の査読などを依頼されることも増えてきた。また、大学院生の指導をすることもあるし(これが結構時間を取られる)、研究集会などを企画してその世話役になることもあれば、大学のちょっとした委員会の仕事もある。これらどれをとってもポスドク時代にはほとんど私には無関係の仕事だった。

さらには研究集会等に出た時の自分の「立ち位置」のようなものも明らかに変わってきているのが分かる。

ちょっと以前までは研究集会などに行けば、私自身は「観客」みたいなもので「どっかの偉い先生」の発表を聞きながら「あ〜、これがあの有名な○○大先生かぁ」ぐらいに思ってるぐらいなものだったのだ。参加者のほとんどは自分よりも先を行く数学者が大半で、私自身は本当に「若手」であった。

ところが最近では、そんなのんきなことも言ってられなくなったことを肌で感じたりもする。誰か別の人の研究発表の中で私が過去にやった研究に言及される事もある。


「数学者への道」を歩んでいるとはこういう事なのかもしれないが、基本的に授業と研究だけをやってればよかったポスドク時代、ポジション自体は期限付きので不安定ではあったけど、ある意味気楽だったようにも思う。



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2015年5月1日金曜日

数学の学び方〜ドラクエに例えると〜その2

前回の続き。

前回書いた事は、MM(Mathematical Maturity)とはドラクエに例えれば経験値やレベルのようなものであるということ。そして、数学の知識は倒した敵の種類や攻略したことがあるダンジョンに例えられると書いた。

さらに例えれば、レベル20の勇者A、レベル15の勇者B、そして、レベル10の勇者Cが、だいたいレベル15前後が要求される洞窟に挑んだ場合、

・勇者A:余裕で攻略
・勇者B:苦労して慎重に時間をかければ何とか攻略できる
・勇者C:かなりの確率で徒労に終わる

で、この事は数学に例えると以下のようになる。数学者を目指すMMが20のAさん、MMが15のBさん、そしてMMが10のCさん、この3人がMM15前後が要求されるX理論とう分野を勉強したとする。3人ともX理論のことは全くの素人であったと仮定して。で、結果はドラクエの例と同じように

・Aさん:短時間で簡単にX理論を理解できる
・Bさん:苦労しして時間をかけながら何とかX理論を理解できる
・Cさん:ほとんどお手上げ状態で、かなりの高確率で時間を無駄にする

まぁ、これが前回書いた事である。

が、ここでもう一歩踏み込んでドラクエの例を考えてみることにする。

まず勇者Aは、この洞窟を簡単に攻略できるが、攻略し終わった時点でのレベルはどうなっているか?この洞窟内にはレベルに相応した敵も出現しないために、洞窟攻略を通して得られる経験値程度では基本的にレベルアップは望めないであろう。つまり洞窟攻略後のレベルは相変わらず20のままである。

では勇者Bはどうか?洞窟で遭遇する敵を倒せばレベルに相応した経験値も得られ、洞窟を攻略し終わったころにはレベルが2ぐらい上がってレベル17ぐらいに到達しているであろう。

そして勇者Cは、洞窟内の敵にはほとんど手も足もでず、経験値も得られず、もちろんレベルも上がらず、まさに時間を無駄にするだけである。


そう、まさにこれと同じ事がMMでも当てはまるのである。

Aさんは簡単にX理論を理解できるが、だからと言って別にMMがアップする訳でもなく、まぁ、ただX理論の知識が増えたというだけに終わるであろう。

BさんはX理論を理解する課程でいろいろと苦しみ、X理論と格闘しなが何とかX理論を理解した暁にはMMがアップして17ぐらいになっているであろう。

Cさんは沢山時間を掛けても、結局X理論を理解できないだけでなくMMがアップする事も無く、高確率でただ時間を浪費するだけの結果に終わるであろう。


そう、MMとはこのように各人のMMに応じた数学を学ぶ事を通してアップして行くのである。

数学を学ぶ上で極めて重要なポイントはここにある。

簡単に理解できてしまうような数学の本をいくら読んでも、知識は増えるかもしれないが、MMはアップしないのである。ドラクエでも効率よくレベルアップするためにはレベルに応じた敵を倒す必要があるように。

そして、数学者を目指すには常にこの事を念頭におきながら、各人のMMがアップするのに応じて学ぶ数学のレベルを上げて行かなければならないのである。


という訳で、今回はこの辺で、次回はもう少し数学の例を出してこのことを書いてみることにする。



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2015年4月23日木曜日

数学の学び方〜ドラクエに例えると〜

という訳で(?)(数学者を目指すための)数学の学び方の続きです。

前回書いのは、数学を学ぶ上で重要になってくるのは

Mathematical Maturity (略してMM)

ということである。これは「数学の知識」といったものとは異なり、数学をやっていく上での根本的な「数学的な習熟度」や「数学脳の強さ」のようなものとでも言えるのだが、今回はもう少しこのMMについて書いてみる事にする。

で、話を分かりやすくするため、ドラクエに例えてみる事にする。(って別にドラクエじゃなくても他のRPGでもいいので「俺はドラクエよりもFF派だ!」って言う人は、FFでも構いません。)

で、基本的にこのMMとはドラクエに例えれば「レベルや経験値」と思えば分かりやすいと思う。そして、数学の知識(例えば「○○の定理を知っている」とか「××の公式の導き方を知っている」と言ったようなもの)はドラクエに例えれば「倒した事がある敵の種類」や「攻略した塔やダンジョン」といったものに例えられると思う。


そう、MMとは数学者としてのレベルなのである。


このことをふまえて以下の例を考えてみるとMMとは何かがもう少し具体的に見えてくると思う。まず、レベル20の勇者A、レベル15の勇者B、そしてレベル10の勇者Cがいたとする。そしてこの3人の勇者がそれぞれダンジョンXの攻略をすることになったと仮定しよう。どの勇者にとってもダンジョンXを攻略するのは始めてであり、どのような敵が出現するのかとか、どこに宝がありどのような罠があるのかは全くもって未知の状態である。

そして、ゲームの設定上このダンジョンを攻略するにはだいたいレベル15前後が要求されると仮定しよう。

するとどうなるか?

まぁ、書かなくても結果は簡単に想像できる。勇者Aは回復の呪文もほとんど使わずに、無傷に近い状態であっさりとクリアーできるであろう。勇者Bはなんとか苦戦しながらもクリアーできるだろうがやはり注意が必要だし、もしかして途中でリレミトして仕切り直しとかも必要になったりして、クリアーするのにも勇者Aよりも多くの時間がかかるであろう。そして勇者Cはかなり苦戦して、運が良ければ、満身創痍の状態でギリギリクリアーできるかもしれないけど、かなりの高確率でHPもMPも使い果たして全滅。「おお、死んでしまうとは情けない」などと王様に説教された上に持ち金半分奪われるはめになるだろう。

このたとえ話を数学に置き換えると以下のようになる。

ここに数学者を目指しているAさん、Bさん、Cさんがいるとしよう。この三人のMMはそれぞれ20、15、10だったと仮定しよう。(ってMMが数値化できるかどうかは知らないが、数値化できると仮定しよう。)そして数学のX理論と呼ばれているものをこの3人が同時に学んだとしよう。しかもこの3人はいずれもX理論のことに関しては全くの素人で今までX理論のことは何も学んだ事が無いと仮定する。

そして、このX理論を学ぶにはだいたい15ぐらいのMMが必要とされるとしたらどうなるか?

結果はドラクエの場合と同じような結果になるのである。

つまりAさんは短期間でたいした苦労もなしにX理論を簡単に理解してしまうであろう。そしてBさんは、教科書と格闘しながら、時間をかけてX理論を理解できるかもしれない。しかしBさんの努力もある程度必要になってくるため、Bさんがあまり努力家で無ければ途中で挫折してしまうかもしれない。Cさんはかなり厳しいかもしれない。いくらがんばってもまったくもってX理論を理解できないで、ただ時間を浪費するだけになる可能性がかなり高くなる。もちろん本人のガンバリや運良く優れた先生などの指導が受けられれば、なんとか理解できるかもしれないが、現実的にはX理論をきちんと理解するのは難しいであろう。


とまぁ、こんな感じでMMは数学者としての「レベル」や「経験値」であり、数学を学んで行く上での「基礎体力」のようなものと考えてもいいかもしれない。そして、MMが高ければ高いほどよりレベルの高い数学を短期間で学べることになるのだ。

という訳で、今回はこの辺で、次回はこのたとえ話の続きを書く事にする。



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2015年4月12日日曜日

マスターズを終えて2015

という訳で、マスターズが無事終了しました。

なんと18アンダーという驚異的なスコアーで21歳と8ヶ月のJordan Spiethが優勝。この21歳と8ヶ月での優勝は1997年にタイガー・ウッズが21歳と3ヶ月で優勝したのに次いで史上2位。しかも18アンダーでの優勝はこれまた1997年にタイガーが打ち立てたマスターズ記録とタイ。

ぶっちぎりの優勝だったため、途中からはタイガーの記録を更新できるかが焦点になっていた感じもするが、結局最終ホールでボギーを叩き記録更新とはならなかった。それでもタイ記録。

ちなみに、彼は去年のマスターズでは2位に入り、途中まではタイガーの最年少記録更新なるかが注目されていた選手でもある。今シーズンはマスターズ以前にもすでにツアーで一勝を上げており、マークしておくべき選手だったが、完全に見落としてた。

何れにしても、また新たな逸材が出てきたのだろうか?


ところで、私の予想はどこまで的中してたかを振り返ってみることにする。

予想1位:J.B. Holmes、 結果:予選落ち

って、おい!大穴を狙い過ぎたのかも。


予想2位:Adam Scott、 結果:38位タイ

ユニクロがスポンサーの彼も、さすがにこの程度ではテレビにはほとんど映らなかった。ユニクロのロゴも見れずじまい。


予想3位:松山英樹、 結果:5位


かなりおしい!!っていうか、3位に予想しといて言うのもなんだけど、まさかここまでやるとは思わなかった。これで来年のマスターズ出場資格をゲット。(12位タイまでには無条件で翌年の出場資格が与えられる。)まぁ、とにかく彼は年齢もまだ若いことを考えると、今後、本当に楽しみな選手と言える。日本人初のマスターズチャンピオンになるかも?



予想4位:Dustin Johnson、 結果:6位タイ

彼も私の期待通のプレーを見せてくれた。いずれ優勝して欲しい選手でもある。



予想5位:Sergio Garcia、 結果:17位タイ


やっぱ、彼はマスターズではこのぐらいなんだろうか?


予想10位:Phil Michelson、 結果:2位タイ

予想以上の結果だった。やはりマスターズとの相性は抜群。スパープレーも結構見せてくれたけど、首位が18アンダーでは、さすがに優勝はきつかった。でも、さすがと思える結果である。



予想15位:Bubba Watson、 結果:38位タイ

昨年の覇者も、今年はイマイチな結果に終わった。



予想20位:Camilo Villegas、 結果:予選落ち

がっかりの一言につきる。



予想25位:Ernie Els、 結果:22位タイ

かなり予想通りの結果だった。


予想30位:Rory McIlory、 結果:4位

2日目の途中まで、予選落ちスレスレだったのだが、その後猛チャージを見せ4位でフィニッシュ。さすがに30位ってのは彼に失礼な予想だった。


予想35位:Fred Couples、 結果:予選落ち

6年ぶりに予選落ちしてしまった。ちなみに彼は55歳。でもまだ頑張って欲しいと思ってる。



予想40位:タイガー・ウッズ、 結果:17位タイ

予想以上の成績だった。というか3日目が終わった時点で5位タイだった。最終日ティーショットがイマイチ安定しなかったようでスコアーを崩したが、内容的には復活に期待できるものだったと思う。これぞタイガー、というようなプレーも結構あったし。ちなみに、1年以上まともの試合をしてなかっただけに(途中棄権とか予選落ちとか)、私的には満足な内容だった。



予想予選落ち:Vijay Singh、結果:54位

ギリギリ予選は通過したけど、まぁ、52歳という年齢を考えると、これでも十分凄い結果に思える


予選予選落ち:Angel Cabrera、 結果:22位

さすがに予選落ちとはならなかった。ちなみに彼は45歳。まだまだ、現役バリバリっぽい。



という訳で、来年こそは優勝を的中させたいと思っている。



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2015年4月8日水曜日

マスターズ順位予想2015

今年もこの季節がやってきました。

明日からゴルフの祭典マスターズが始まります。去年のこの時期は風邪でダウンしていたのを思い出した(参照記事)。で、去年できなかったけど、それ以外は2009年から続けている恒例(?)のマスターズ順位予想です。


1位:J.B. Holmes

いきなりの大穴狙い。数年前にアーノルド・キアリ奇形などというとんでもない脳の病気におかされるも、手術経て見事に復活した選手。昔から応援していた選手だっただけに復活したときは結構嬉しかった。今年も既に1勝しており、かなり調子もいい感じに思えるので、今年は彼を1位予想。


2位:Adam Scott

2013年の覇者。今年は2位予想。ちなみにユニクロがスポンサー。


3位:松山英樹

このところちょっと調子を落としている感じもするけど、期待を込めて3位予想。ちなみに3位に入ったら日本人としては最高記録になる。(今の所は日本人は4位が最高。)


4位:Dustin Johnson

いつも上位に予想しているけど、未だに私の期待に答えてくれないのがこの人。でも今年もめげずに上位に予想。


5位:Sergio Garcia

彼も毎年上位に予想している人。今年は5位ぐらいに入ることを祈る。


10位:Phil Michelson

今年のミケルソンは10位ぐらいだと思う。


15位:Bubba Watson

昨年の覇者。私の予想は15位。



20位:Camilo Villegas

去年久々にツアー1勝をあげ、出場資格を得たこの人。実は2、3年間ほどスランプに陥っていたっぽいのだが、最近復活したっぽい?そんな訳で20位ぐらいに予想。


25位:Ernie Els

年齢を考えると、せいぜいこのぐらいだと思う。


30位:Rory McIlory

去年は8位に入ったけど、基本的にはマスターズとの相性がイマイチな感じがするので、私の予想はこのぐらい。ちなみに彼の名前は日本人にはめちゃくちゃ発音しづらい。



35位:Fred Couples

マスターズとの相性は抜群の彼。でも年齢を考えるとせいぜいこのぐらいだと思う。


40位:タイガー・ウッズ

怪我で長期休養中だったタイガーが約二ヶ月ぶりぐらいに試合に出る。でも個人的にはマスターズだから無理に出場する感じがする。私の予想はせいぜいこのぐらい。(でも本当は優勝してほしい。)




予選落ち:Vijay Singh

やはり年齢を考えると、これが現実的な予想だと思う。


予選落ち:Angel Cabrera

かれもやはり、年齢が...




という訳で、果たして結果はいかに?



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2015年2月26日木曜日

数学の学び方〜Mathematical Maturity〜

数学の学び方の第二回目。

今回はちょっと抽象的な話になるが、そもそも数学を学ぶとはどういう事なのかについて書いてみる。

まず、最初に理解しなければならないのは、数学を学ぶという事は、「○○の定理」だとか「○○の公式」といった個々の数学的知識身につけることでは無いという事である。


そうではなく、本当の意味で数学を学ぶというのは、もっと根元的ないわゆる

Mathematical Maturity

と呼ばれるものをアップさせることにあるのだ。

このMathematical Maturity(以下MMと略す)という言葉はアメリカで数学をやっているとよく聞く言葉なのだが、日本語でそのまま訳せば

数学的成熟度

といった感じになるであろうか。で、このMMについて簡単に説明するのは難しいのだが、基本的にはその人が

「どれだけ数学という学問に習熟しているか」

を現す指標のようなもといえるであろう。そして、それはその人にどれだけ数学の知識があるのか、といったようなものとは異なるのである。

例えば、多少極端な例ではあるのがだ、円周率は

3.14159.....

と永遠と続いて行くが、これを何桁まで暗記しているか、といったようなことはMMとは一切無関係なのである。(ちなみに、以前ゆとり教育が問題視されてたころ、小学校で円周率を3と教えるとか教えないとかが議論になっていたが、実はこれはおよそMMとは無関係な話であり、MMをアップするという観点から言えば3.14だろうが3だろうが、たいした差はないのである。)

また、多少比喩的な言い方をすれば、人間の脳には数学を司る場所である「数学脳」のようなものがあり、MMとは各個人の「数学脳の強さ」のようなものであると考えても差し支えないと思う。(もちろん実際にそのような場所が脳にあるのかどうかは定かではないが、あくまでも比喩的な意味である。)

そして数学者になるための数学の勉強とは、単に知識を集積していくことではなく、このMMを長い、長〜い、長〜〜い時間をかけてアップして行くことであることに常に念頭において勉強を進めて行く必要があるのだ。


で、次回はもう少しこのMMについて書いてみることにする。



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2015年2月18日水曜日

数学の学び方〜序章〜

前回の予告通りに「数学の学び方」シリーズの第一回目です。

予告編でも書いたように「数学の学び方」といっても、数学者を目指すための数学の学び方であり、試験対策や受験勉強とは大きく異なるものである事をまずはっきりと認識しておく必要がある。

で、基本的には

中間・期末試験対策=短距離走

受験勉強=中距離走

数学者になるための数学の勉強=超長距離マラソン

ぐらいの感覚であるということを頭に入れておく必要がる。つまり、数学者になるための数学の勉強は長〜い、長〜〜い、長〜〜〜い戦いになるのである。


という訳で、今回は短めだけど、このぐらいで次回に続く。




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2015年2月14日土曜日

新シリーズ「数学の学び方」〜予告編

新シリーズの予告編です。(って、他のシリーズも途中なのに...)

まぁとにかく、これから「数学の学び方」について少しずつ書いて行こうと思います。

「数学の学び方」と言っても、ここでいうのは学校の中間・期末対策とか、大学入試のためとか、というのではなく、あくまでも「数学者を目指すための数学の学び方」についてえです。感じとしては大学(学部)の後半ぐらいから大学院、さらにポスドクの初めぐらいを対象にしていると考えてください。

そんな訳で、次回(多分)はその一回目を書きたいと思います。


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2015年2月11日水曜日

日米大学比較〜良い成績を取る方法

日米大学比較。今回は「良い成績を取る方法」について。

今までも書いてきているように、日米の大きな相違に「各授業での学生の顔ぶれ」というのがある(参照記事)。そのことを踏まえた上で、今回のテーマを考えてみることにする。



日本の場合

日本の大学で良い成績をとるのに最も重要なこと。それは「友人のネットワーク」。これにつきると思う。

特に重要なのは「過去問集め」である。

とりわけ私の感じたところでは、同じ教授が毎年毎年、過去何年間も同じ授業を担当している事も多々あり、そのため過去問というのがかなり大きな意味を持つことになる。

そして試験が近づくとどこからともなく過去問が出回り始める。で、この過去問をゲットするために「友人のネットワーク」が極めて大切になってきたりもするのだ。


さらに、日本の大学では出席を取ることも多々あるため「代返」のためにも交友関係は重要になってくるのだ。

それ以外にも、欠席した分の講義のノートやプリントをコピーさせてもらったりとか。

さらに最近聞いた話では東京にある某一流大学などでは「シケタイ委員(試験対策委員の略)」なるものまで存在したりもする。(このシケタイとは何のことな知りたい人はググってみてください。)

まぁ、とにかくそんな訳で、ネットワークをフルに活用してある意味要領よく(?)大学生活を送る事が、授業で良い成績を取る秘訣と言えるだろう。



アメリカの場合

毎学期、各授業ごとにクラスメートの顔ぶれが変わるのがアメリカ。そのため、実は「友人のネットワーク」なるものはほとんど意味をなさなくなる。

さらにアメリカでは以前にも書いたような理由もあり教員の出入りが激しく、また、同じ教授が同じ授業を毎年担当するといったようなことが少ないこともあり、「過去問」というのもあまり意味をなさない場合が多い。また、教員によっては始めから過去問を公開してくれる人とかもいたりして(私も基本的にその一人)、ここでも交友関係は授業の成績にはあまり結びつかなかったりもする。

さらにアメリカの大学では基本的に出席を取らないため「代返」などといったものも存在しないのだ。(ちなみに「出席を取る・取らない」というのも日米の大きな違いのひつなのだが、このことは機会を改めて書く事にする。)


まぁ、そんあ感じで、結局アメリカの大学で良い成績を取るには「毎回きちんと授業に出席して自分が一生懸命勉強する」という事が重要になってくる。当たり前と言えばそれまでだが、そういう事である。




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2015年2月9日月曜日

日米大学比較〜授業中のおしゃべり

久々のブログ再開を記念して、これまた久しぶりに日米大学比較シリーズ。なんと約2年ぶりの日米大学比較。

で、とりあえず本題に入る前に今までの復習(w)

基本的に日本とアメリカの大学において最大の違いの一つは

日本:受験の際に専攻する学部学科を決める必要があり、入学後は変更が極めて困難。

アメリカ:専攻分野は大学に入ってから徐々に決めて行くもの。

このような相違から、授業の履修の仕方も大きく異なってくる。

日本:どの授業を履修できるかは各学生の所属する学部と学科及び学年によって決定される。

アメリカ:prerequisite制(参照記事)とでも呼べるような制度になっている。


そのため各授業でのクラスメートの顔ぶれも

日本:各授業、似たような顔ぶれが4年間続く。

アメリカ:毎学期、毎授業、顔ぶれがめまぐるしく変わって行く(参照記事)。


で、これらのことをふまえて今回のテーマ「授業中のおしゃべり」について書いてみることにする。



日本の場合

まぁ、結構授業中はおしゃべりをしたりする学生がいたりして、騒がしくなったりする事が多々ある。それもそのはずで、クラスメートの顔ぶれが4年間同じだったりする訳だから。

と言っても、最近では大学生はかなり大人しくなり授業中の私語は昔と比べてかなり少なくなったらしいと聞くのだが、私が日本の大学で学生をしてた頃は(授業にもよるが)おしゃべりをする学生などはかなり多かったのを覚えている。



アメリカの場合

私の学生及び教員としての経験上、アメリアの大学の授業において、授業中の私語はかなり少ないと断言できる。それもそのはずで、上に書いたように、各授業ごとにクラスメートの顔ぶれがかなり異なりうるため、言ってしまえば「おしゃべりをしたくてもする相手がいない」といった感じになるのだ。特に学期が始まったばかりの時期とか。

もちろん、学期が進むにつれて仲のいい友達とが出来ても、また新学期が始まれば「あれ?あの人見なくなっちゃたけど、どこに行ったんだろう?」みたいな事があったりして、まぁ、なかなか「授業中におしゃべりをする相手」を作るもの簡単でなかったりするのだ。

さらに、私が思うに、アメリカの大学では曲がりなりにも専攻分を学生が選ぶ事が出来るため、ある程度「自分の意志で授業を選択している」という感じが強くなるが、日本の場合、結局「大学で何が勉強できるかイマイチ分からないけど、合格したから入学した」といったような感じが強くなってしまい、「自分の意志」というよりは「授業を受けさせられている感」が強くなってしまうことも、日本の方が圧倒的に私語が多い理由に上げられるように思える。



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2015年2月8日日曜日

ブログ再開宣言

皆さん、ご無沙汰です。
結局半年ぶりのブログになってしまった。

で、これから、またぼちぼちブログを再開して行きたいと思っています。


ところで、私の方は相変わらず、代わり映えのしない日々を送っています。

研究、授業、その他...


あと、この半年間でのニュースといえば、12月についにグリーンカード(アメリカ永住権)を取りました。で、便利になった事と言えば、海外からアメリカに帰ってきた時の入国審査が楽にあったことぐらいかなぁ。今のところ。


そんな訳で、今日はこの辺で。



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