2015年5月10日日曜日

数学者への道〜最近思う事〜

「数学者への道」シリーズ(?)のようなもの。

だいぶ以前に書いたけど、私が思うに数学者の道は

30代...若手
40代...中堅
50代...ベエラン
60代...その道の匠
70代...数学神

である。

これを書いたのは今から5年ほど前で、その時私自身は30代のポスドクだった。本当に「若手」だった。

あれから時が流れ年齢も40代に突入した。

で、最近自分自身に思う事。それは自分で書いたように本当に私自身も「若手」などではなく「中堅」になってきたのでは?ということである。

そう、明らかに数学者としての自分の状況がここ最近変わってきているのが実感として分かるのである。

単純に研究成果が増えてきたとか、そいうった問題だけではなく、仕事の内容が明らかに変わってきているのである。

例えばPurdueでポスドクをやっていた時などは基本的には授業をこなせばあとは好きな研究だけをやってれば良かった。が、最近はそうでも無くなってきたのである。

具体的にはと言えば、最近はかなり論文や研究費申請書の査読などを依頼されることも増えてきた。また、大学院生の指導をすることもあるし(これが結構時間を取られる)、研究集会などを企画してその世話役になることもあれば、大学のちょっとした委員会の仕事もある。これらどれをとってもポスドク時代にはほとんど私には無関係の仕事だった。

さらには研究集会等に出た時の自分の「立ち位置」のようなものも明らかに変わってきているのが分かる。

ちょっと以前までは研究集会などに行けば、私自身は「観客」みたいなもので「どっかの偉い先生」の発表を聞きながら「あ〜、これがあの有名な○○大先生かぁ」ぐらいに思ってるぐらいなものだったのだ。参加者のほとんどは自分よりも先を行く数学者が大半で、私自身は本当に「若手」であった。

ところが最近では、そんなのんきなことも言ってられなくなったことを肌で感じたりもする。誰か別の人の研究発表の中で私が過去にやった研究に言及される事もある。


「数学者への道」を歩んでいるとはこういう事なのかもしれないが、基本的に授業と研究だけをやってればよかったポスドク時代、ポジション自体は期限付きので不安定ではあったけど、ある意味気楽だったようにも思う。



ブログランキングに登録しています。 
ここをクリックするとこのブログに票が入るので 
みなさん、清き一票を。
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
人気ブログランキング

1 件のコメント:

あずぴか さんのコメント...

自分の事だけしていればいいわけではなくなってきているって、それだけの力(上手く言えないけどレベルアップした勇者みたいな?)がついてきたって事だよね。きっと今まで自分の努力だけではなく、色んな人に分けてもらったり支えられてきたものを今度は誰かにお返しする番になってきたのかな〜って思う。最近の経験からそんな風に思ったりしてσ(^_^;)
数学だけではなく1人で研究(とか仕事)を続けていても、その人の前には沢山の人達が積み上げた研究があって。その人の研究も後から来る人達の目標になったり、研究対象になったり。そうやってずっと積み重ねてきてこれからも積み重なっていくんだな〜って思うと壮大だね〜‼︎(o˘◡˘o)