2014年7月13日日曜日

数学者への道〜難易度編その2〜

前回のつづきで、「数学者への道」難易度編。

数学者への道は、

1大学(学部)
2大学院(Ph.Dプログラム)
3ポスドク
4Assistant Professor (Tenure-Track)
5Associate Professor (Tenure)
6Professor
7さらにその上(雲の上)

と続くと書いたが、その際

4から5と、5から6への難易度はそれほど高くないと書いた。つまり4まで辿り着いた人に取っては5に進むのはそれほど難しくもなく、また5まで辿り着いた人には6に進むのはそれほどでもないのである。(もちろん簡単だと言っているわけではないが。)

その大きな理由は、4から5、5から6へと昇進する際には、他の人との競争をしなくて良いからである。

例えば私の現在いるミズーリ大学の数学科には、現在4にいる人が私を含め合計5人いる。そして、この秋からもう一人増えて6人になる。が、この6人が例えば3つの椅子を争う、といったような制度にはなっていないのである。

そうではなく、次の段階に上がれるかどうかは、完全に自分次第であって、もしかしたら6人全員が上に上がれるかもしれないし、最悪の場合は誰も上がれないかもしれないのだ。

また、5から6への昇進も同じである。別にProfessor(つまり教授)の数が決まっていて、だれかが抜けないと下の人が教授になれない、といったような制度にはなっていないのだ。

別の言い方をすれば、4、5、6の段階にいる教員に取っては、基本的に横に並んでいる感じで、縦の並びは基本的には存在しないのである。

つまり、教授がいて、その下に何人かの准教授がいて、さらにその下に...みたいな仕組みにはなってのだ。

私も現在4段階でAssistant Professorな訳だが、別に誰かの"assistant"な訳では無く、また、私の上に誰か教授がいて、その人がいる限り教授にはなれない、といった訳でも無いのである。

もちろん、国によってはこの辺異なるのだが、アメリカではどの大学でもこのような制度になっている。(数学の場合は)

つまり、4の段階まで進めば、その後は基本的に他の人と競争しなくてもすむようになるのだ。とりわけ、同僚と醜い出世争いのようなものもしなくても良いのである。

これは精神衛生上かなり楽な制度に思える。研究にも精神的なゆとりを持ってうちこめるようになる。

そのような理由もあり、4から5、と5から6への難易度はそれほど高くない、と言えるのである。



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1 件のコメント:

あずぴか さんのコメント...

へー、そうなんだぁ!正当な評価で昇進出来るし他の人と競争しなくていいのは研究に身が入れられそうでいいね〜。o(^▽^)oでも後は自分の頑張り一つだから、そういう意味では厳しいのかな?(o˘◡˘o)
あれ?なんでAssistant Proffessorって言うの?誰かのassistantじゃないのに?(・_・?)