2016年5月8日日曜日

数学の学び方〜MMと知識の具体例〜

ついに、連載再開!!
数学の学び方シリーズ。前回から1年も経ってしまったが、再開する事にした。


まぁ、某T樫のマンガの連載のようなものと思ってください。

「私のブログ」とかけて「T樫のマンガ」と解く。その心は....「気が向いたら書く」。


とにかく期間が空いてしまったので、前回までのおさらい。

まず、ここで言う「数学の学び方」とは中間試験対策や受験勉強のような「短中期的」なものではなく、数学者を目指すための「超長期的」なものであるということ。

そのためにはMM(Mathematical Maturity、数学的熟練度)をアップさせることが重要である。そして、このMMとはドラクエに例えればレベルや経験値であり、各人の根本的な「数学的な強さ」のようなものであるということ。


特に押さえておくべき重要な点は、MMとは「知識の量」とは根本的に異なるものであると言う事である。


で、今回はこの点に関してもう少し具体例を出して説明する事にする。


まず、最初の例として、高校で習う「三角関数」というのがある。サイン、コサイン、タンジェント、っていう例のあれ。基本的に高校では三角関数の計算方法やグラフ、さらには、加法定理だとか余剰定理だとかいったいくつかの重要な定理や公式などが教えられる。


次の例として、大学(基本的に学部の高学年)で習うものの一つに「位相空間」という概念がある。位相空間とそれに関する基礎理論は数学者を目指すものであれば誰もが学ぶ必要がある。


三角関数は高校で習い位相空間は大学習うものであるため、位相空間を理解するためには三角関数をきちんと理解しておく必要があるのでは?と思うかもしれないが、実はそんなことはないのである。

実は位相空間を理解するためには、別に三角関数に関する知識なんか何も必要ないのである。実際、位相空間の入門書を開いてみても、サインもコサインも基本的には出てこないのである。知識という点では、位相空間と三角関数とは基本的には異なるものなのである。

つまり、理論上は、三角関数なんて知らなくったって位相空間を理解できるのである...そう、「理論上は」。



だが、実際は三角関数を理解してない人が位相空間とその基礎理論を理解するのは基本的には不可能であろう。



ここまで読んで分かった人もいるかもしれないが、理由はMMにあるのだ。つまり、三角関数と位相空間では理解するのに必要なMMが根本的に異なり、三角関数すら理解できないようなMMの持ち主には、位相空間などとても理解できないのである。ドラクエに例えれば(またこれになってしまったが)、ドラキーに苦戦する勇者はどう頑張っても死霊の騎士には勝てないのである。



逆に、仮に位相空間を理解できるだけのMMの持ち主で、三角関数を学んだ事が無い人がいたとしよう。このような人が、三角関数の勉強を始めたら、あっという間に三角関数を理解してしまうであろう。おそらく、教科書をさらった読んだ程度で全てを理解できるぐらいだと思う。まさに「瞬殺」といった感じである。そう、死霊の騎士を倒せるレベルの勇者ならドラキーは「瞬殺」である。


ですが、前回書いたように、位相空間を理解できる人がいくら三角関数の勉強をしたところで、基本的にはMMはアップしないのである。つまり、このような人が三角関数の勉強をしても「無駄な勉強」になりかねないのである。


そう、数学を学んで行く上で重要なのは、常に自分のMMにマッチしたものを勉強していく事が重要になって行くのである。


という訳で、次回はこの辺をもう少し書いていくことにする。



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1 件のコメント:

あずぴか さんのコメント...

T樫さんは気まぐれで書かないんじゃないかもしれないよー(笑)。
それはともかく将来ある若者のためにMMの連載再開はいいと思うなo(^▽^)o
ゴーストでもキメラでもなくドラキーかぁ。
スライムじゃダメ?(^ ^)(笑)
その時の自分にマッチした内容を勉強して行くのが大切なんだね〜。(o˘◡˘o)それがMMを増やす事に繋がるって事でしょ?