2008年4月27日日曜日

パンが消える週

ちょっとご無沙汰。
ところで、先週一週間は"Passover"と呼ばれるユダヤ教の休日で、大学は休みだった。"Passover"は日本語では過越って訳されているようである。基本的には、その昔、大昔、たぶん数千年前にエジプトで奴隷の身だったユダヤ人がモーセに導かれてパレスチナの地に逃れてきたことを祝う、というか正確には、当時のユダヤ人の苦労を忘れないようにするため休日らしい。

よく耳にする、「モーセが海を人が通れるように切り開いた」って話はこのときに発生したイベントらしい。

さて、ユダヤ人はエジプトから逃げてきた訳だから、逃亡中は忙しくてパンを焼く際にイースト菌を発酵させる暇がなかった!!そこで、イースト菌を使わず、ただ小麦粉だけを焼いて食べたのだ!!そして、なんと、なんと、そんなユダヤ人の苦労を忘れないようにと、このPassoverの最中はイスラエル中のスーパーやレストラン、その他ありとあらゆる店から

「パンが消える」

のである!!一週間丸々!!当然、パン屋は休み。そして、パンに変わって登場するのが、これ




そう、これこそがかつてユダヤ人が逃亡中、忙しくて小麦粉だけを焼いて食べたとされるMatzoと呼ばれるもの。

このPassoverの間は、パンの代わりにこれを食べるのだ。なんか、味のついてないクラッカーみたいだが、かなり脆くて、簡単にぼろぼろ崩れて、回りが結構ちらかる。美味しいものではないが、かつてのユダヤ人の苦労を思い出すためのものだから、美味しかったら意味がないらしい。

そんなPassoverも昨日で終了し、今日からは全てが正常に戻った。

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