空港に無事到着。携帯で友人のJamesに電話を掛ける。20分ぐらいしたら車で空港に迎えにくるとのこと。そんな訳で、20分間待ちぼうけ。で、本当にちょうど20分後にJames登場。そのまま、彼の(最近つきあいはじめた?)ガールフレンドの家に。で、そのガールフレンドを紹介された。名前はLisa。なんと、その彼女は年齢35歳とのことなのだが、見た目は25歳ぐらいに見える。ちなみにJamesはたしか29歳。多少年齢の差があるような気もしなくもないが、あまり気にしないでおこう。
この三人で、DCの市内にあるタイ料理のレストランへ。しかしDCは車を止める場所を探すのが結構大変。って、アメリカの大都市に典型的ではあるのだが。レストランからちょっと離れた場所に車を止めて、少し歩く。久し振りにアメリカの都市部を歩いた感じがする。ううむ、Purdue大学のある町West Lafayetteとは大違いの「大都会」である。
食事の後は、Lisaの友達2人が近くのバーで飲んでるとのことで、それにちょっとだけ参加。でも、結構疲れてたので、適当なところで退散。Jamesの車で彼のアパートまでやってきた。今日の寝床である。
ところで、Jamesというのは私の大学院時代の友人で、大学院時代の最大の親友でもある。数学の才能はかなりのものと私は思っていたのだが、結局アカデミアに残る道を選ばなかったいわば「数学を辞めていった人達」の一人である。そして現在ではワシントンDC郊外にあるNSAという場所で働いているのだ。
って、NSAって何?なんか聞いたことある、って人もいるかもしれないので説明しよう。アメリカにはアメリカ軍以外に大統領直属の組織が3つ存在する。そのうちの2つはあの有名なFBIとCIA。そして、3つ目がこのNSAなのだ。NSAとはNational Security Agencyの略で日本語では「国家安全保障局」という恐れ多い訳があてられている。主な任務は情報収集とその分析や暗号解析など...らしい。「らしい」というのも、基本的に彼らの仕事内容は重要な国家機密であるため、一般人には謎に包まれているのだ。しかし、そんな謎の組織NSAで働くJamesはかなり外部に漏らしてはいけないアメリカ軍などの重要な秘密を知ることができるらしい...恐ろしいことである。私もそれとなく彼の仕事内容などを聞き出そうとしてみたが、やはりガードは固く教えてはもらえない...あたりまえではあるが。ちなみに、彼の給料は推定年俸900万円。ううむ、数学の道を捨て、こういう仕事に就くのもそれはそれでいい人生なのかもしれない。
とにもかくにも、そんなNSAで働くJameseの家にこの日はお泊り。
そして、夜は明けた。
日曜日。軽く朝食兼昼食をJamesの家で食べて、昼ごろに車でゴルフ場へ、といってもこの日は打ちっぱなし(driving range)だけ。だらだらと2時間近くゴルフをしてお腹がすいたので、ちょっと遅めの本格的な(?)昼食。チャイニーズレストランで食べた。そのあとはスタバでだべって気がついたら5時過ぎ。車で明日講演をするメリーランド大学の近くにある今晩泊まるホテルまで送ってもらった。この日の夕方からJamesは用事があるとのことで、ここでJamesとお別れ。次会うのはいったいいつになるのだろうか。
ホテルにチェックインし、なんか疲れていたので少しだけ昼寝をした。その後はだらだらとテレビを見ながら、明日の講演の準備。ちなみに数学の講演の多くはスライドとかコンピューターのプレゼン用のソフトとかを使うのではなく、原始的に黒板を使うのである。普通に、大学の講義とかと同じような感覚で、説明しながら黒板に書いていくのである。他の分野の人にはかなり驚くべきことかもしれないが、数学では多くの場合この「原始的な手法」が用いられるのである。理由は私の思うところでは
1.スライドとか作るのがめんどくさい
2.数学という学問の性質上、普通に黒板を使うのが一番わかりやすい
という二つが挙げられると思う。もちろん、たまにはスライドとかコンピュータとか使って講演する人もいるのではあるが、黒板を使う人が多数派で、私も講演は基本的に黒板のみを使って行うようにしている。
そんな訳で、講演の準備といっても、黒板に書く内容をノートにまとめるだけではあるのだが。そんでもっと夜の9時ぐらいに近くにあったDinerで軽く夕食を食べて。早めに眠りについた。明日はいよいよ講演である。
....出張記、第三部へ続く。
1 件のコメント:
おかえり〜。出張お疲れさま!(^-^)
出張記を読んでわかったこと。
1.数学者の出張についてと経費について
2.数学を辞めた人の就職とNSAについて
3.数学の講演は黒板を使っている
4.秀ちゃんは6歳は多少歳の差として感じる
続きが楽しみだのう。(^-^)/
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